【インタビュー①】日本人初のプロフィジーカー竹本直人のトレーニング

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自らの身体を極限まで鍛え上げて、その男らしさと美しさを競い合うスポーツ、フィジーク。

アメリカ発祥のこの競技が近年日本でも盛り上がりを見せており、日本各地でも大会が開催されるなど大きな話題を呼んでいる。

そんな中、2018年9月14日に本場アメリカで開かれたフィジークの大会「Amateur Olympia in Las Vegas 2018(オリンピア アマチュア ラスベガス 2018)」に出場し、IFBBフィジーク で、見事日本人初となるプロカードを取得した、竹本直人選手。

今回は、竹本選手に大会を終えての感想や、トレーニングなどについて伺いました。

まずは、大会についてお伺いします。

―そもそもこの大会に出ようと決意したきっかけは?

 

これって、かっこいいこと言った方がいいとは思うんですが、正直なところはじめはこの大会に出る予定はなかったんです(笑)

この大会に出ようって決めたのは、実は山岸さんに勧められたからなんです。

元々は、山岸さんにトレーニング指導をしてもらうためにアメリカに行く予定で、大会自体は何も考えていませんでした。

でも「アメリカに来るならこの大会に出なよ」って山岸さんに言われて。

大会に出るって決めたのはだいたい6月くらいです。

それまでは、7月に開催される別の大会に出ようと考えていたので、そこに向けての身体づくりをしていました。

ですが、Olympia Amatureに出ることを決めてからは、山岸さんに指導してもらいながら、大会準備を進めていきました。

 

―初めての海外大会だと伺ったのですが

 

僕、英語が喋れないんですよ。でも、アメリカの大会なので、当然周りでは英語ばっかり。

コールも当然英語。コールの内容が全然わかりませんでした(笑)

なので、何かコールをもらったら、とりあえず回ってましたね(笑)

―実際に大会に出てみて、どうでしたか?

 

やはり、日本と比べてサイズが大きな人が多かったです。

でも、それ以外は日本と同じように感じました。

というのも、今回のトレーニング、自分の中でやりきった感じがあったんですよ。

正直かなりきつい部分もあったんですが、それをやりきったというところが、自分の中で大きな自信になっていました。

実際、大会でファーストコールをもらった時は、来たなと思いました。

始まってからずっとセンターだったので、いけるなっていう自信はありました。

 

―そもそも、何がきっかけでフィジークを始められたのですか?

 

大学生の頃に見た、ベストボディジャパンがきっかけです。

小学生から高校生まで、ずっと野球一筋だったんですよ。なので、運動がもともと好きで。

大学に行くと野球は辞めちゃったですけど、当時ベストボディジャパンっていう大会が始まった頃で、なんとなく見て見たんですよ。

それをみて衝撃を受けました。 当時の大会チャンピオンが、ものすごくかっこよかったんですよね。

それを見てすぐに、2年後に自分もベストボディジャパンに出たいと思って、ボディメイクを始めました。

 

―当時の筋トレは自己流ですか?

 

完全に自己流ですね。そもそも、今まで誰かに指導してもらって筋トレをするというのがなかったです。

今回山岸さんに指導してもらったのが、初めてです。

ただ、今考えると最初は誰かに教わりながらトレーニングをした方がよかったと思います。

 

―それはどうしてですか?

 

筋トレの格言で、正しいフォームを手に入れるのに300~500回、間違ったフォームを修正するには3000~5000回っていう言葉があるんです。

これは要するに、正しいフォームを身につけるよりも、間違ったフォームを修正する方が時間がかかるということです。

だから、変な癖がつく前に、正しいフォームを身につけておくべきだなと。

なので、例えば今からゴルフを始めるなら、始めは絶対誰かに教わりにいきますね。

 

―となると、初心者の方はまずは誰かに教わるべきと。

 

そうですね。毎日・毎週じゃなくてもいいので、定期的に教えてもらうようにするといいですね。

間違ったフォームを修正できますし、取り組むべきトレーニングもわかります。

学生さんなどからするとパーソナルトレーニングは安くはないかもしれませんが、それだけは価値はあると思います。

 

―トレーニングに取り組む上でアドバイスってありますか?

 

筋肉を大きくするっていうことに集中するなら、変に流行っているトレーニングをやらない方がいいのかなっていうのは思います。

基本的なbig3はやった方がいいと思いますし、まずはコンパウンドトレーニングからベースを作って行くっていう感じで。

ただ、無理にフルでスクワットする必要はないと思いますし、必ず下からデッドリフトをしないといけないわけでもないと思います。

ハーフから始めたり、パラレルから始めるってしても全然いいと思います。

やはり、big3をやってるとトレーニングがうまくなると思いますし、まずはbig3でベースを作るのがいいと思います。

可動域とかフォームは個人差があるので、フルにはこだわらない形で。

 

―扱う重量も大切ですよね。

 

重量はもちろん求めて欲しいんですけど、重量を求めすぎてフォームが崩れてしまうのが、一番ダメだと思います。

自分のコントロールできる範囲で、前回よりもちょっとでも重量をあげる、回数を増やすっていうのを意識してもらいたいです。

ちなみに、今回指導してもらった山岸さんの経験談を伺うと、怪我をしないことが大切だと感じました。

やはり怪我がつきものの競技なので、怪我を予防するためにも、部位によってはあまり重量を求めないようになりました。

なので、怪我をしないように注意するということも、合わせて意識してもらいたいです。

 

―トレーニングをしていて挫折しそうになった経験ってありますか?

 

今日面倒くさいなっていうのだったら、今でもよくありますよ(笑)

食事も気を使いますし。それでも理想の体に近づきたいという思いが強いです。

トレーニング中に体がパンプしてくる感覚はなによりも好きです。

 

―好きっていうのは大切ですね

 

そうですね。あとは最初の大会で4位入賞した時に楽しさと悔しさを経験したので、そこで楽しさを知ったっていうのも大きいと思います。

 

―カラダ作りにあたって何をモチベーションにするのがいいと思いますか?

 

そうですね。僕の場合、食べるのが好きなんですけど、食べてるだけじゃ太っちゃいますよね。

でも、太りたくない。 ってなると、運動しなきゃってなりますよね。

だから、美味しいものを食べるために筋トレをするっていうのも、モチベーションを保つ方法の一つとして、いいんじゃないかと思います。

実際、こうしたモチベーションでトレーニングを続けている方もいますし。

ポジティブな思いだけじゃなくて、何かをしたいから筋トレを頑張るっていうのも、モチベーションに繋がると思います。

 

大会に向けてのトレーニングについて。

 

―いつから減量をおこなっていましたか?

 

当初は7月に開催される別の大会に出ようと考えていたので、そこに向けて2月くらいからちょっとずつ減量を始めていました。

去年のオフは98kgだったんですけど、減量を続けて7月くらいには94~95kgになってました。 大会の時は、92kgくらいですね。

 

―トレーニングのルーティンを教えてください

 

大会前ラスベガスでは山岸さんのもと足・胸・背中・肩・腕の5分割ですね。

そのあいだ毎日腹筋はやっていて、週に2回カーフをいれて。

これが向こうでの山岸さんの指定のメニューでしたね。

 

―それは減量用のメニューですか?

 

ていうわけではなくて、腹筋だけ減量用のトレーニングでしたね。

腹筋種目はその日のコンディションで決めてたんですけど山岸さんの勧めではレッグレイズとハイパーエクステンションをスーパーセットで20レップス×5セットやってました。

それだけだと少ないなと感じるときはロープのケーブルクランチやバーベルツイストで腹斜筋のトレーニングをいれてました。

 

―オフは無いんですね(笑)

 

そもそも山岸さんにトレーニングを教えてもらいにベガスまで行っていたので、「オフ要りません」って伝えて毎日やってましたね(笑)

 

―今までも基本は5分割でしたか?

 

そうですね。 基本的には5分割でしたが自分のなかでは背中が弱点だということもあり、背中を週2回入れるようにしていました。

 

―種目数はどれぐらいですか?

 

やってるとやはりこれもやんなきゃってなって多くなっちゃいますね。

だいたい6〜7種目ぐらいですかね。 胸でも5〜6種目ぐらいはやります。

肩や背中なんかは特に多くなっちゃいます。

それだけ難しい部位ですし大切なところということですね。

 

―増量・減量でトレーニングを変えたりはしますか?

 

扱える重量は正直落ちちゃいますが、メニューはぜんぜん変えないですね。

自分の場合は減量幅が10kg以上あるので、やはりそのぶん扱える重量が落ちるのはしょうがないと思っています。

できるだけ落とさないように意識はしていますが、減量幅が大きいとなかなか難しいですよね。

あるときがくっと落ちるときがくるのでその時はけっこう辛いです(笑)

 

―重量が停滞したときなんかはどうしてますか?

 

停滞することはよくありますし、トレーニング歴が長くなるほど重量は停滞してきますよね。

停滞したときは重量を上げたいのか、筋肉を大きくしたいのかで対処法もかわると思います。

僕もベンチをすごいのばしたい時期があって、そのときはとにかくベンチの頻度をあげましたね。

週1回だったのを週3回や、毎日やってみたりとか。 まあでも負担はすごくあるので、注意は必要ですが。

重量を伸ばすというときには頻度をあげてみるっていうのはひとつの良い方法だと思ってます。

 

―有酸素はどう取り入れてましたか?

 

今回はかなりやりこみました(笑)

参考にならないと思うんですけど、毎日160分ぐらい歩いてましたね。

まずラスベガスでは1日に2回ジムに行ってたんですけど、カラダを動かすためにジムまで歩いて往復50分かかるんですよ。

で朝ジムついたらまずマシンで60分有酸素するんです。

正直けっこうきつかったですし、今後ここまで有酸素することはおそらくないと思います(笑)

そのぶんいつもよりはさらに絞れましたが、もっとうまくやろうと思います(笑)

今までの減量時はトレ後に30〜60分ぐらいカーディオマシンで有酸素するぐらいですかね。

 

―強みとなったところはどこでしたか?

 

今回は背中を褒められることが多かったですかね。

でも海外の選手って本当背中強い人が多いので、大会を通してもっとやらないとって思いました。

でも今回は弱点だと思って強化していた背中を褒めてもらったのでトレーニングの成果を実感できてよかったです。

山岸さんには足のトレーニングが一番うまいねって褒められました。

もともとボディビルが好きだったので足はけっこうやりこんでましたので。

 

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