大胸筋を大きくして、厚い胸板になりたい!
そんなときに手っ取り早くできるのが腕立て伏せです。
おそらくだれでも一度は取り組んだことのある身近なトレーニングですよね。
しかし身近な種目なだけに、やり方やフォームもなんとなくでこなしていませんか?
ただ単に数をこなすだけでは、なかなか効果を実感するのは難しいでしょう。
腕立て伏せは、正しいフォームで筋肉に負荷をあたえられれば、筋力のレベルを問わず大胸筋に効果を発揮する種目です。
今回は、大胸筋を鍛えるための腕立て伏せについて、詳しく解説しています。
今までうまくいかなかったという人も、正しいフォームと知識で本当に効果のある腕立て伏せを身につけて、大胸筋を手に入れましょう!
Contents
腕立て伏せによる大胸筋への効果を高めるポイント
腕立て伏せは、ポイントを押さえれば大胸筋への効果を飛躍的に伸ばすことができます。
馴染みのある種目でどこでも手軽にできるトレーニングですが、実はもっとも基本的な部分を見落としがちです。
いつまでも非効率な腕立て伏せを続けていては、無駄な努力になってしまいます。
まずは腕立て伏せで胸筋を鍛えるための重要なポイントを見ていきましょう。
正しいフォームで行うこと
この種目において最も重要な「フォーム」ですが、必ずと言っていいほど間違っています。
正しいフォームで行わなければ負荷が逃げやすく、大胸筋を狙って効かすことも非常に難しくなります。
腕立て伏せには様々なバリエーションがありますが、その全てで共通する「腕立ての基本」です。
しっかりと身体に正しいフォームを覚えさせるようにしましょう。
身体は一直線に保つ
腕立て伏せをするときに、お尻が下がってしまっている人がたくさんいます。
これは身体を真っ直ぐ保つための体幹部の筋肉が弱く、腰まわりを安定させることができていない状態です。
このままでは可動域を広く使うことができず負荷も逃げてしまうので、動作中は常にカラダを一直線にキープするようにしましょう。
腕の付く位置を間違えると効果が出ない
手を前のほうに付くと脇が開きすぎて大胸筋の活動が小さくなり、効果も薄くなります。
手の付く位置は肩幅より少し広めにとり、八の字にします。そして上から見た場合にY字になるように、ヒジを開く角度に注意しましょう。
大胸筋に負荷をかけるために肩甲骨を寄せて胸を張る
肩甲骨を寄せて胸を張ることで、大胸筋の関与が大きくなりかなり効果が高くなります。
腕で押し上げるのではなく、胸で持ち上げるように意識しましょう。
大胸筋の成長に合わせて負荷を上げる
筋肉は成長に合わせて負荷を上げていかなければ成長しません。
それを「漸進性過負荷の原則(プログレッシブオーバーロード)」とよびます。
この負荷調整は自重トレーニングにおいて一番苦労するところでもあります。
いつまでも同じ腕立て伏せをするのではなく、目標セット・回数をクリアしたら次のトレーニングでは必ず負荷を上げることを心がけましょう。
漸進性過負荷の原則(プログレッシブオーバーロード)については、こちらの「筋トレの原則!プログレッシブオーバーロード(漸進性過負荷)を理解しよう」の記事で解説しています。
大胸筋のために栄養を確保する
いくらトレーニングを続けても、それを補う栄養がしっかり取れていなければ筋肉は増えていきません。
「筋肉とタンパク質の関係についての記事」の記事でも解説していますが、タンパク質は筋肉を構成する上ではなくてはならない存在です。
トレーニングをして筋力アップを目指すなら体重×1.5~2倍のタンパク質が必要といわれています。
高タンパクの食生活を意識し、難しい場合はプロテインで補うのも良いでしょう。
手軽に高タンパクを取り入れるなら、コンビニを活用するのがおすすめです。
どんな食品・食材があるのかは、「コンビニで始めるダイエット!便利な低カロリー高タンパク食品19選」をご覧ください。
腕立て伏せの解説とバリエーション
大胸筋を鍛えるための腕立て伏せは、一番オーソドックスな腕立て伏せ(プッシュアップ)以外にも種類があります。
慣れてきたら、基本の腕立て伏せ以外も取り入れることで、より効果的に大胸筋が鍛えられるようになります。
まずは基本の腕立て伏せから丁寧に取り組んで、慣れてきたら違う腕立て伏せにもぜひ取り組んでください。
基本の腕立て伏せ(プッシュアップ)
まずは、基本となる腕立て伏せです。
- 手は肩幅より広めに、ハノ字にしてつける
- 肘の内側が向き合うようにする
- 肩甲骨を寄せて胸を張る
- 動作中、体は一直線をキープする
腕立て伏せの負荷を上げる方法
ずっと同じ負荷のままで腕立て伏せをしても、大胸筋は成長してくれません。
慣れてきたら、徐々に負荷を上げていきましょう。
台やイスなど高いところに脚を上げて行うことで負荷が上げられます。
角度を加えるごとに負荷は高くなっていくので調整も簡単です。
腕立て伏せの負荷を下げる方法
逆に、回数やセット数がこなせない場合は、腕立て伏せをするための筋力が足りていない場合があります。
こちらの「腕立て伏せができない理由と改善方法についての記事」でも解説していますが、腕立て伏せができないときは、膝をついて行う膝附腕立て伏せから取り組むのがおすすめです。
膝を着くことで、全体的に負荷を軽くすることができます。
始めたばかりの人や女性など、通常の腕立て伏せでは難しいという場合にはこれから始めると良いでしょう。
デクラインプッシュアップ
足を椅子や台に乗せて、下半身を高くして行う腕立て伏せです。
大胸筋の上部も鍛えることができます。
大胸筋上部を鍛えるトレーニングは他にもあるので、よかったらこちらの「大胸筋上部の鍛え方!胸板に厚みを作るトレーニング7種目」をご覧ください。
インクラインプッシュアップ
デクラインプッシュアップと逆で、椅子や台などの上に手を置いて、上半身を高くして行う腕立て伏せです。
大胸筋の下部を主に鍛えることができます。
大胸筋の下部を鍛える他のトレーニングは、大胸筋下部のトレーニングをまとめた記事で紹介しています。
クラッピングプッシュアップ
通常の腕立て伏せにクラッピングの動作を加えることでより負荷をかけることができます。
サイドトゥーサイドプッシュアップ
横移動を追加することで、全体への負荷と体を支える体幹部への効果も高くなります。
ヒンドゥープッシュアップ
大胸筋や上腕三頭筋に加え、背中の広背筋や僧帽筋、体幹群など総合的に鍛える事ができます。
腕立て伏せ実践時のポイント
腕立て伏せもトレーニングとしてしっかりプログラムを組んで取り組まなけば効果的ではありません。
まずはトレーニングを実践する上でのポイントをしっかり押えておきましょう。
腕立て伏せの回数設定
基本の目標設定数量です。
- 1セット8~12回×5セット
設定数量がクリアできたら次のトレーニングで負荷を上げるタイミングです。
表はあくまで例ですが、このように徐々に回数や負荷を上げていくことによって筋肉を大きくしていくことができます。
腕立て伏せの頻度
トレーニングは2日に1回のペースが理想的です。
筋肉は基本的に48~72時間かけて回復します。
回復したタイミングで次のトレーニングをすると筋力を効率良く伸ばしていくことができます。
これを一般的には「超回復」と呼んでいます。
こちらの「毎日の腕立て伏せが筋肉の成長を遅らせる?疲労がもたらす悪影響」の記事でも解説していますが、毎日腕立て伏せをするのは筋肉の回復が追いつかず、効果的ではないので気をつけましょう。
さらに腕立て伏せのレベルを上げるためには
これまで紹介したトレーニングがある程度クリアできるようになり、負荷の調整が難しくなってきたと感じたら、自宅でも使えるような器具を取り入れることをオススメします。
可動域を広げたり、負荷を加える・減らすということが簡単にできるようになります。
腕立て伏せでさらに鍛えるなら取り入れていきましょう。
プッシュアップバー
コンパクトで場所もとらず、なによりネットで1000円台から購入が可能とかなりお手ごろなアイテムです。
それでいて可動域を大きく広げることができ、腕立て伏せの効果を大幅に上げることができます。
自宅でのトレーニングが中心という場合には必ず重宝します。
レジスタンスバンド
これひとつで負荷を加えたり、補助として負荷を軽くしたりできる万能アイテムです。
腕立て伏せ意外でも、様々なトレーニングで負荷の調整に使えます。
自重トレーニングではかなりの効果を発揮してくれるのでオススメです。
ディップスバー
ディップスバーがあれば自重を活かしたトレーニングのバリエーションもさらに広がります。
同じ高さの台や椅子を代用に使うことも可能ですが、ディップスバーを使用するとより可動域を使いやすくなりオススメです。
大胸筋の筋肥大に効く腕立て伏せまとめ
腕立て伏せは身近なトレーニングですが、やり方によってその効果は大きく変わります。
まずは基本のフォームを身に着けるところから始めましょう。
しっかり胸筋に負荷をかけられれば、その効果の高さも実感できるはずです。
そしてなによりいつどこでも、様々なバリエーションを楽しむことができる種目です。腕立て伏せをマスターすればトレーニングライフもぐっと楽しくなりますよ!
自宅でできる最強のトレーニングを、こちらの筋肥大できる本気の自重トレーニングメニュー12選【完全保存版】で解説しているので、他の自宅トレーニングに興味がある方は良かったら参考にしてください。